著者:岡島悦子
題名に「人脈」とありますが、「人脈を作る/構築する過程を通じて【自分の能力を延ばす】+【キャリアを構築する】」ことについて、著者自身の経験を交えて考察している感じです。
この本で言っていることは別に人脈についてだけでなく、自分の能力のブラッシュアップにも適用できると思います。
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◆目次
第1部 なぜ今、「人脈」なのか?
第1章 ハーバードで学んだ人脈の哲学と人脈スパイラル・モデル
第2章 人脈のパラダイム・シフトに伴う戦略的人脈構築の必要性
第2部 人脈スパイラルと人脈レイヤー
STEP1 自分にタグをつける
STEP2 コンテンツを作る
STEP3 仲間を広げる
STEP4 自分情報を流通させる
STEP5 チャンスを積極的に取りに行く
第3部 人脈スパイラルモデルの先には何があるのか?
◆アメリカのビジネスパーソンに学ぶ「購買支援」の発想
「説明しないと自分のことは相手にわかってもらえない」のはよく言われていることです。
その自分のことを説明する際にも「私はこれができます」という「自分目線」でなく「自分はどのように貢献できるか=あなたから見てもオトクですよ」という「相手目線」での説明が大事とあります。
モノ(Value=価値という点で同じようなもの)を買う時でも、安いとか高機能だとかはともかく、「自分の困っていること」「目的にどう貢献してくれる」のかが大事なわけで。
◆I am Nobodyから脱却する
どんな業種、立場でもそうですが、特に技術職の1つであるプログラマー、システムエンジニアでは「自分しかできないもの(「あれ」と言えば「あいつ」)」を持つのは大事なことです。
これが上述した「自分の価値」につながるので。
#ただ、あまりそこにこだわり過ぎると逆に自分の可能性やその集団における代替性が低くなるので、難しいところですが。
◆タグは「Will」「Skill」「Value」の三つから考える
自分分析や棚卸しの視点で使える考え方です。
Will−Skilでギャップを明確にし、そこから「何をすれば良いか」を洗い出すことができると思います。
またValueを洗い出すことで自分の中では当たり前と思っていたことが他人にはValueとなることを意識できる点もあるか。
◆自分と違う「脳」を持つ人を仲間にする
これはある意味自戒を込めてです。
やはり同じ波長の人といると居心地が良いですが、視点が違う人との関係を意識しいくことで、そのチーム力も大きく上がりますし、自分自身の器も大きくなると思います。
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「人脈」というキーワードからはちょっと胡散臭い感じがしたり、たぶんに著者の自慢話的な箇所があり、好き嫌いはあると思います。
が、最初に述べた【自分の能力を延ばす】+【キャリアを構築する】ことについての1つのツールとしては使えると思います。
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